「うん、聞いた…やっぱり聞こえてたんだ…」

俺はそう彼女に言った。

彼女は言った…
「あの音ね、鏡のところに女の人が寄りかかっていて…」
「それで、あそこにあるビニールがつぶれて音がしてたの…」

…あそこは…昨夜自分が何かが見えていた場所だ…

身の毛がよだった…

ふと鏡のほうを見た…

一瞬で悪寒が走った。

涙がどっと出てきた…

止められなかった…

彼女が
「どうしたの?」
と聞いてきた。

「いや、なんでもないんだけど、あそこを見たらちょっとね…」

彼女がふっと立ち上がった。

洗面所の鏡のところへ行って、
何かを確かめるかのように、ぐるっと見回した。
そしてお風呂場の電気を点けてきた…

彼女の表情が変わった…

「しまった!」

そう思ったときには遅かった…


           続く…

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